ハンドステッチミシン(続編)

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ハンドステッチミシンの新しい投稿 ハンドステッチミシンをお譲りいたします。

を2023/2/11日にしました。良かったら見てください。

今日は以前書いた特殊ミシン、ハンドステッチミシンの続編を書いてみます。

このハンドステッチミシンの語句は意外に検索に引っかかるようで、ハンドステッチミシンに興味をもっていらっしゃるかたがたくさんいらっしゃるのでしょう。

以前の記事を読んでもらうとわかりますが、私のところのハンドステッチミシンはコンプレットタイプなのです。AMFなんて、とても買えません。

年に数回しか使わないのですから。それでもひとに頼んでステッチをかけるのは委託加工ということになり、どうしても微妙なタッチが伝わらず、さらにわずかの仕事をわざわざ仕様書を書き、説明もも加え電話をし、、、、と 自分でやったほうが早いかも、、とおもってしまうのです。

そんなわけで、とりあえず、これくらいの金額ならいいかと思い買った次第です。購入金額はミシン屋さんに悪いので公表はしません。

このコンプレットタイプですが、当初、説明では60cmしか縫えないと言われていましたが、結局、糸のよりがばらけてしまい、そこにカギ針になっているところが引っかかってしまったり、糸が裂け、目飛び、糸切れに最後はなってしまいます。

どうしても、一般的な例えば、エースクラウンの糸などを使うと、普通にまつり糸として使っても、寄りは戻り、糸がばらけてきます。ですから、これをばらけないようにするのと、糸が巻いてあるので、糸を使おうとすると少し、クルクルと巻いてある癖が出てしまい、それも糸裂けの原因になったりします。

ですから、糸がピーンとまっすぐになり、細い針金のようになっていれば問題ありません。しかし、糸なのでそんなわけには行かず、ミシンのなかに糸をゆったり巻き取る大きなドラムのようなものがあるのですが、ここに糸が巻かれながら縫われていくようで、長すぎると、このドラムのなかで糸が最後のほうはばらけてしまうようです。

多分、ワンステッチ、一回転なのかもしれませんが、ステッチの回数が進むにつれてだんだん、生地を何度も通り抜けることで、ばらけてきたり寄りが戻り、糸がクルクルと巻かれるようにクセになったりと、ピーンと針金のような状態からは、ほど遠いような状態になります。そうなると、もうカギ針の穴に綺麗に入らなくなってしまいます。

それが理由で、きっと、メーカー、小売店さんがいう 60cm が限界という数値なのでしょうね。でも、糸がずっと同じ状態であれば最後まで縫えて、ロングコートの身頃でも1回で縫うことができています。

メーカー(小山ミシン商会さん)の渡辺さんはシリコンスプレーを前日くらいに吹いて、少し時間を置くと、、、と言っていらっしゃいましたが、やはり、限界はありました。

私のところでもいろいろ試し、シルクの手縫い糸をよく、針に通す前に、パチーンっと親指で弾き、糸をまっすぐにするようなこともやりましたが、効果は、それなりにありましたが、やはり完璧ではなく、今の方法に至っています。

万が一、私のところでやっている方法が知りたい方は、お問い合わせください。わざわざ、誰にでも教えるように公開するようなレベルのものではありませんので、お問い合わせいただいた方のみにお伝えいたします。

ただし、その方法は糸にロウを塗ったりすることではありません。大事なシルクの生地にロウなどついてアイロンで溶けたら大変なことになりますから。

その方法については、もしかしたら、あっそんなこと、、、という方もいらっしゃるかもしれませんが、ご容赦くださいませ。意外に、そんな単純なところにいつもヒントがあるのかもしれません。

ハンドステッチミシンをお使いになられるところに、私たちの競合はいませんので、お問い合わせいただければ、全てお伝えするつもりでおります。

ハンドステッチ縫いっぱなし

上の写真は、この、コンプレットタイプのミシンで縫ったものです。付け加えますが、これは縫いっぱなしの状態で、アイロンなんかかけていません。それでも、これくらい綺麗に縫えます。

下の写真がスチームアイロンで仕上げたものです。できれば吹き上げのバキューム台で仕上げられればより綺麗に仕上がります。

ハンドステッチスチーム仕上げ済み

購入した(有)岡田商会さん(郡山市)の岡田社長が言うには、AMFは一般のミシンの縫い目のように、一目一目が少し斜めにみえるように縫える、このコンプレットタイプは、真っ直ぐにステッチが揃う・・

ここが大きな違いですとおっしゃっていました。でも、こんなこというミシン屋さんも、かなりオタクな感じがしますね。なかなかこんな違いを知って、それを言うミシン屋さんはほとんどいません。期待に応えられるミシン屋さんは少ないのです。

それだけに、信頼ができるのです。

長澤祐一

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