日本製 という誤解

今日は、以前から良くみる日本製という文字について、毛皮に関連付けて書いてみます。

私達も以前、某百貨店時代に商品タグと一緒にmade in japanというタグをつけていました。仕方なくです。

一般的な目で見れば海外製品よりも、国内生産品のほうが少し割高だけれども品質は良いというイメージがあります。毛皮についてはどうかというと、あまり決定的なことは言えませんが、日本製ということを特にお勧めは出来ません。その理由は元々、海外に比べて技術的な歴史があるわけでもなく毛皮産業自体も激しい落ち込みもあって大きな工場もなくなり設備投資も、もう十年以上なく新しい後継者や技術者も育たないという現状を考えれば国内生産のものが必ずしも良いとは言えないのが現実です。

中国製も相対的にみれば決して良いとは言えませんが中には、あっと思う柔らかさや軽さのものがあります。柔らかさや軽さについてはいつかまた書きますが、たったそれだけのことなのですが国内生産のつくりには、とても古さを感じます。もちろんパショーネ以外のという意味です。

以前、一年だけ商品を増やしたいと思い国内工場を使ったことがありますが、結果は点数が増えただけという結果に終わりました。決してレベルの低い工場を使った訳ではありません。しかし、残念な結果に終わりました。

Instagramでみる海外の商品もピンキリですが、それでも、時々、ドキッとするものがあります。

国内技術者が新しいことを考えるということをすでにあきらめたかのようにも感じます。新しいこととは奇抜なことや変わったことをやるという意味ではありません。例えば毛皮の欠点でもある見た目以上の重さや硬さを改善することも大切なのです。昔のように硬くても重くてもなんでも売れたという時代ではありません。

そんなことを日々感じながら仕事をしていると、一応パショーネ商品タグにも一番下に 原産国 日本 と小さく書いてはありますが、これまで、以前の取引先の指示でつけていた made in japan のタグは 他の日本製毛皮と、十把一絡げにされてしまうようでとても気持ちよくはなかったのです。

一度良く考えてみてください。本来であれば自分のところで作ったものに一番の自信があれば日本製なんて必要ないですね。以前にも書きましたが他人が決めた価値に頼る必要なんかないはずです。自分が提供する商品に自信がないから、何か別の付加価値を付けなければならないのです。私はそう思います。この辺でこのテーマは終わります。

前回のどこにでも同じ情報を出す、、、 というブログを書きましたが、今回はその最初のブログです。私のブログは技術的な記載も含め、どこかで見た気の利いたことをコピーして載せることなどありません。全て書いていることは自分が失敗も成功も含め経験したことです。それ以外のことは書いていません。時々私の記事に似たものがありますが、前後の記載された内容を比べて頂ければどちらが発信元かは必ず解ります。

今後もこれだけ長いブログを最後まで読んでいただける内容を載せてまいります。最後までいつも読んでいただいてありがとうございます。

長澤祐一