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Category Archives: オーダーメイドについて

4~5年前に大切なお客様からのご依頼で作ったオーダーメイドの帽子です。帽子はアトリエでは、めったに作ることがありませんが、作るときはかなり気合をいれて作ります。下の写真はテレビドラマの一風景ですが、このような感じに作りたいというご要望で作りが始ましました。 Read More »

私たちのアトリエでは仕上がりに効果があるとわかれば、どんなに時間やコストがかかっても、そしてリスクがあっても、ほとんどの場合トライしていきます。それが、誰も見たことのないような仕上がりを生むと信じているからです。

ひとつ余談ですが、今回のブルーアイリスは色が濃いことが特徴です。しかし、濃いといっても、綿毛まで真っ黒なわけではなく刺し毛が濃いということで、その濃い目の刺し毛に隠れた綿毛が、その隙間から青白く光るように漏れてくるその光景は、このブルーアイリスでなくては表現できない、素晴らしい表情であり色香です。写真を見てもアメリカタイプのボリュームと刺し毛の短さがよく解ると思います。 Read More »

今回は作りの部分にも少し触れていきましょう。今回の問題点は、メスといえども、オスと同じくらいになると、毛質はメスの柔らかさを持っていても、皮はさすがに2~3サイズと比べると厚くなり、そのまま仕上げたのではオスの0サイズを使ったような重い仕上がりになってしまいます。

当然、私が通常やる再なめしということも考えたのですが、再なめしによって、ブルーアイリスにわずかにかけたブルーイングという青味をつけた色がなめしによって必ず落ちてしまい、しかも、均一に落ちれば再度ブルーインをすればいいのですが、落ち方が均一じゃない場合は、せっかくマッチングして選びこんだ材料の色がバラバラになりかねません。そのために再なめしは諦めることにしました。

しかし、このままでは必ず重い仕上がりになってしまいます。 Read More »

以前、毛皮のオーダーメイド(毛皮の調達)という記事を書きましたが、今日は、実際にあったことを具体的に書いてみようと思います。

今回のオーダーメイドはブルーアイリスミンクのロングコートです。

一般の方には解らないかもしれませんが、メスのブルーアイリスをコートバンドルで持っているような原皮屋さんは、国内には、まずありません。しかも、メスの1~0サイズでアメリカ産で最高の原皮などと制限を付ければ国内では、まったく手配ができない状態になるのです。持っているところもないことはありませんが、当然、何年も前の、黄色く焼けたようなブルーアイリスがいいところでしょう。それほど、良い原皮を手配するというのは大変なことなのです。 Read More »

当社の仕事の大きな柱の一つにオーダーメイドというくくりがあります。いつか、このことについて書かなければと思っていました。

同業者のサイトをみても、どこにでも、リフォームとともにオーダーメイドの言葉が見つかります。要はどこでもやってることなのです。しかし、そのサイトの多くが、サイト構築のためのオーダーメイドであって、ほんとうにやっているようには見えてきません。

一般的には、貴方だけの一着を・・・世界で一着しかない・・・などと言うどこにでもあるようなキャッチコピーがあって、後は、いくつかの行程が記載されているというのが多く見受けられます。

本当にどの程度のオーダーメイドをやっているのかが伝わってこないのです。オーダーメイドを現実にやろうとすると、いくつかの大きな問題にぶつかります。

ひとつは、原皮をどう調達するのか?です。

オーダーが決まってから原皮を調達するのでしょうか?サンプルの原皮を一二枚見せて、あとは仮縫いの時まで探すのでしょうか?私も仮縫いまでに探すことはよくありますが、なかなか自分の目にかなった原皮が仮縫いまでに手にはいることは珍しいのです。

受注の時期が1月くらいであれば、来期までにということで信頼出来る取引先に調達を依頼することは出来ます。しかし、あくまで来シーズン用にお作りするということが前提です。

今期の受注ということになりますと、原皮屋さんに原皮が一番豊富にあるのは、毛皮の販売のピークになるシーズンとは大きくズレます。

私たちの大きな悩みはここにあります。オーダーという注文の受け方になると、確かにシーズンオフの時期にも受注は出ます。しかし、やはり一番お客様の気持ちが動くのは、シーズン直前の11月くらいからです。

この時期になると原皮屋さんの在庫はピークからは、ほど遠い状態になり、問い合わせしてもないものが多くなります。

そんなこともあり、ロシアンセーブル、ロシアンブロードテール、アーミン、チンチラ、ミンク各種などを広範囲にストックしなければなりません。

セーブルに限ってみても、ワイルド、ファーム、ゴールデン、ワイルドシルバリーというように種類があり、これをオーダーと謳う以上、小物程度を作る数量で済むはずもなく、相当枚数をストックしなければなりません。しかも、オーダーである以上はランクの高い品質のものをストックします。

ミンクのオスは大体は原皮屋さんで手に入るにしても、メスのコート用バンドルなどはどの原皮屋さんを探しても、簡単に手に入れることが出来ません。

あっても、色が変わった売れ残りのようなものしかないことが多く、結局、気に入った原皮は早めに抱えておかなければならないということになります。しかもコートバンドルです。少なくても40~50枚です。

それをミンクの色ごとに揃えるといったら、一体どれほどのストックをしなければならないのかと、本当に毎年どの色をストックするか悩みます。そして、今年の自分のお勧めとして自分が惚れ込んだ原皮を常時5~6種類ストックします。

それでもメスのミンクのオーダーが毎年、ストックしてたものがちょうどよく受注があるとは限りません。

ロシブロやアーミンに至っては欲しいときに手に入るものではなく、気に入った出物があるときにストックしておかないと手に入りません。

オーダーが決まってから調達では、なかなか良い原皮が手に入らないのが現実です。そして、お客様のために原皮の目利きも高いレベルが要求されます。

さらにバンドルで買って使った残りも必ず発生し、それを小物にしたり、ベストやショールにしたりと、残った原皮の用途も常に考えて使っていかなければなりません。

必要な枚数ぴったりに仕入れられれば無駄は出ませんが、ちゃんとしたものを作ろうとすれば、必ず余分に仕入れることになります。

このように、原皮の調達ひとつをとっても、会社の機能として、またはサイト上に、オーダーメイドと謳えば、これだけの問題と常に向き合わなければなりません。

写真はアーミンの原皮です。 シッポの先が少しブラウンになっていますが、これは軽くブリーチしたためです。ナチュラルのシッポの先は本来は真っ黒です。次回はパターン、その他の問題についてお話いたします。

長澤

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当社は既に各取引先サロンにてオーダーという部分も担当させていただいていますが、リフォームはオーダーの延長線上にあると思っています。それはリフォームもオーダーを承る時と同じ考え方で進めていくからです。

リフォーム用の作り方がある訳でもなく、毛皮そのものに関わる手間も全てオーダーと変わりはありません。一般的に認識されているリフォームとは元のコートをデザインを替えて別のものに仕立て直すという事だと思います。

確かに、衣類としてデザインは最も大事な部分です。しかし、毛皮の場合はそれだけでリフォームが完結する訳ではありません。まず、時間の経った毛皮にはもっとも必要な重要なことがあります。皮や毛そのもののケアです。

専門的なことは省きますが、毛皮の皮は動物性の脂を抜いた後、洗濯で使う柔軟材のような海面活性剤も一部使用します。その柔軟材のようなものが水溶性であるために、空気中の水分を吸収してしまいます。

湿度の高いところでは余計にそれが進みます。そして、皮のなかに入り込んだ水が腐り、脂が酸化し、皮も同時に酸化して黄色く変色していくという図式で皮の劣化が進みます。

特に染色をしていない毛皮はドレッシングという技法でなめされるという事も原因の一つです。染色されたものはクロムなめしという処理をしてあり、これは皮が劣化に強くなります。

毛も同じように、酸化することはないですが人間の頭髪と同じで、毛根からの脂でべたつき、そして、空気に触れているだけで汚れが進みます。

次にこれもよく見られることですが、匂いについて。リフォーム品の大半がお客様の香水やタンスの中で湿気をそのままにした為に発生するカビ等の匂いが混ざった状態で付着しています。

出来ればこれも取り除きたいころです。しかし、これは、何度試みても難しく取れる時と取れない時があります。一般のクリーニング店でよく聞く毛皮のクリーニング(パウダー)などでは、まず取れないでしょう。

その理由は、匂いのもとは毛にある場合もありますが、カビなどの場合は皮そのものに染みついているからです。

このいくつか点を処理をせずにデザインだけを替えてリフォームするというのは、表紙を替えて中身変わらずというようなもので・・・商品としてお渡しするには難しいだろうと私は常々考えています。

長澤

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