レスポールゴールドトップ68年・クラウンインレイ入り

昨日、45年近く所有していたレスポールゴールドトップをイケベ楽器さんの渋谷店で買い取っていただきました。

今後、もうギターを弾くこともなく、私はコレクターではないので、どなたかに引き継いでもらうことを選択しました。

直接、ヤフーやメルカリなどでの販売先をさがすことはしませんでした。変な投機目的で買われたりすることを嫌ったからです。

確かにレアーなギターであることには間違いありませんが、コレクションするのではなく、しっかりと楽器として弾いてもらうことを考え、広くたくさんのギタリストにみてもらうことを考えてイケベ楽器さんを選択しました。

他の店にも持って行って相見積りなども取りません。ちょっとでも高いところへ、なんて考えもありませんでした。

このレスポールゴールドトップはコレクトアイテムという価値もありますが、それ以上に音が素晴らしいのです。

出来るだけ、ライブで弾いたり録音で使ったりしてもらいたいという思いでイケベ楽器さんにもちこんだのです。渋谷のイケベ楽器さんの5階ビンテージ館です。

いつか、店頭に出る日がくるかもしれません。良かったら見に行ってみてください。そして音も出してみてください。

ナチュラルなきれいな音も、歪ませた音もどれも音というより声のような音色です。

もうひとつですが、イケベ楽器店の鈴木さんもビンテージ館の小松崎さんも対応が素晴らしく、短い時間でギターの確認をしっかりしていただき、あれこれ値引きの対象になるようなことをいっさい語らず、すごく気持ちの良い査定をしてくれたことにも感謝いたします。

楽器のことはまったく素人の家内も、とっても気持ちのいい買取をしてもらえたねと喜んでいました。

音の確認も、わずか15秒くらいで、それまで笑顔を見せなかった小松崎さんですが、音が出た瞬間に微笑んで、いい音ですね、、、と音の良さを一瞬で理解してくれたことにも感謝です。

もう私の所有しているギターではありませんので、このブログに記載してあるレスポールゴールドトップの投稿はすべて削除いたします。長い間このブログを見に来ていただいてありがとうございました。

きっと次のオーナーが決まれば、記事をご自分で書かれるかもしれませんね。

今後もこのギターが新しいオーナーのもとで活躍することを期待します。

本当に私の元で約45年間、活躍してくれてありがとう。お疲れさまでした。

そしてイケベ楽器さん、ありがとうございます。

長澤祐一

Elixir Phosphor Bronze Nanowebの素晴らしさ


Elixir Phosphor Bronze Nanoweb

今日はギターの弦の事を書いてみました。アコースティック・スティール弦なかで、ブロンズ合金に少量の燐を加えた”Elixir Phosphor Bronze Nanoweb”というタイプの弦について、その素晴らしさと音質、そして寿命などの面からの私見です。

私は普段フォルヒ(Furch)のシダーとマダガスカル、アディロンとマダガスカルの二本を使っているのと、練習用として本体が頑丈に作られているタカミネ(Takamine)のエレアコを使っています。

タカミネはトップがシダーでサイドが合板のマホガニー、バックが単板マホガニーになっています。

以前もエレキのElixirの弦やアコギでもポリウェーブというタイプは使ったことがあり書いたことがありますが、今回は”Phosphor Bronze”というタイプについて書いてみます。 (さらに…)

エリクサーElixirの使用感(その2)

前回、エリクサーElixir弦のアコースティックギター弦について、私見を書きましたが、今日はその後の使用感とエリクサーElixir弦のエレキギターでの使用感を書いてみます。

前回書いたアコースティックギター弦の、その後の使用感は、最近訳あって、わずかな休息のなかで必死にギターを練習することになり、少ない時間で指を強化する必要がありアコースティックギターもガンガン弾くことになって気がついたのですが、三弦がやはり、白く薄いコーティングした素材が至る所に剥がれるようにでてきました。

一般的にはエレキのようにビブラートをかけたりチョーキングをしたりしない限りには、おそらくこんなに剥がれることはないと思います。私も最初は、値段が高いこともあって、なんとなくもったいない感があり、そっと弾いてる感じでしたが、そんなこともあり、弦の鳴りが長続きしたのかもしれません。

しかし、今現在も、 (さらに…)

エリクサー(Elixir)の使用感

いつもギターや、好きな音楽のことを書こうと思うのですが、万が一、わずかでも毛皮の話を楽しみに読んでくれている方がいるとしたら、申し訳ないと思い、なかなかギターのことは書けないでいますが、今日ほギターの弦のことを書いてみます。

これまでは普段、たっぷりと時間をとって練習することができないため、使用する弦もなんとなくコスト版を選んでしまっていて、たまたま友人から、コーティングをしてある弦があることを以前聞いたことがあり、一度使ってみようとイシバシ楽器のウェブショップで買ってみました。

名前はエリクサーと書いてありますので写真を見てください。いつもは新しい弦に変えてアコースティックだと、どうでしょう?数時間かな?最初のシャリーンという音がするのは。人によっては、少し時間がたったほうが良いという人もいるかもしれませんが、自分はあのシャリーンとした音が好きで、その僅かな時間帯の間の弾き心地を楽しみながら、あ~~もう音が曇ってきた。。。と感じてしまいます。

特に、安い弦はやっぱり、 (さらに…)

積み重ね

28年ぶりに本気でギターを弾き始めました。といっても仕事の合間のわずかな時間です。

思えば20代の頃は贅沢に時間を使って練習をしたものでした。しかし、当時は何をすべきかも考えず、ただ、だらだらと好きなように時間を使いギターを弾いていたような気がします。あれほど時間があって何故あのレベルだったのだろうと今思うと恥ずかしくもなります。

今は朝や就寝前のわずかな時間に少しずつトレーニングを重ねています。音楽に効率という言葉は当てはまらないでしょうが、ものの上達という部分には効率というものがあると思います。

私が昨年からギターを始めて一番最初に感じたことは、指や手首・肘などの筋力が不足していることでした。こう弾きたいと思っていても、筋力がない為に思うように弾けないことが続きました。

ローポジションでのCコードのフォームをハイポジションで弾こうとしても小指の筋力がなく押さえることが出来ないことがきっかけでしたが、まずは肘・腕・手首・指・それぞれの筋トレをしてみようと思いました。

そこで、このトレーニング器具を使って筋トレを始めてみることにしました。この器具の効果は抜群でした。すぐに効果が現れた訳ではありませんが半年ほど続けた頃からは、どんどん指の筋力がつき始めました。

ローポジョンのDのフォームをそのまま人差し指でトニックを押さえて他の指でDのかたち)を押さえることがずっと出来ずにいましたが、筋力がついたことでようやく少しずつ押さえることができるようになってきました。

普段は生ギターにミディアムの弦を張って弾いているのですが、今ではFも普通に音がでるようになりました。私が短い時間で筋力をつけるにはこの器具はとても効果があったようです。

よく力を抜くという言葉を色々な場面で人は使いますが、私自身はこう思います。力があって初めて力を抜くことが出来る。積み重ねた自信があるからこそリラックスができる。そんな風にいつも感じています。

ここ数年、年齢と共に指先の器用さが衰えてきてたことを感じていましたが、私のようにもの作りに従事する者は指が思うように動くという事はとても重要なことです。一年間、やり続けた効果がやっと作る作品にも出てきたように感じます。

他人からは、もしかするとあんな物でと呆れられているかもしれませんが、私は常にそんな些細な積み重ねが作品に反映されると確信しています。

もちろん、求めるものはまだまだ先にあります。これから先も、常に積み重ねている努力が作品に反映されているようなものづくりをしたいと思っています。

長澤

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毛皮とギター | 褪色(たいしょく)

 

昨年から本気モードでギターを弾きはじめているのですが、全く似たところの無いように思える毛皮とギターの共通点に気づいたのです。

それは褪色(たいしょく)です。

染色された毛皮はよく肩などが強い光によって褪色します。しかし、色全体が均一に落ちていくのではなく、赤・青・黄 それぞれ、バラバラに落ちていきその中で一番早く褪色するのが赤になります。

光と染料の関係なのかどうかは解りませんが、間違いなく赤がどんどん抜けていき、結果、イエローやグリーン、ブラウンに変化していきます。

それは、元の色の赤・黄・青のバランスによって決まりますが。極論を言えば赤がほとんど入らない色、イエローやグリーンのように赤の混ざらない色ろは薄くはなることはあっても、ほとんど変色することはありません。

逆にパープルやグレー等、赤の割合が強いものは赤の褪色のスピードが早く、どんどん黄色やグリーン系の色に変色していきます。

全体に褪色が進めば良いのですが、基本的には光が強くあたった部分のみが変色していくので、ひどいものは着用が難しくなることもあります。ドレープのように陰が出来る部分は特にラインが入ったように褪色しますので、かなり気になります。

レスポールスタンダードという有名なエレキギターがあります。古いものは、数千万というとても高額な値段がついています。このギターの1959年前後に生産されたものでサンバーストという、赤みのある周りの部分から中央に向かって透明にぼかして染められているものがあります。

このギターも光に強くあたったものは年とともに赤が強く褪色(たいしょく)し、薄いブラウンや、褪色のもっとも強いものはレモン・ドロップという名前さえつくような黄色いものもあります。

毛皮とギター、素材は違っても褪色は同じように進むように思います。しかし褪色は同じでも、結果として得られるものには大きな差があります。毛皮は大きく価値を落とす結果になるのに対して、レスポールというギターは褪色が進むことによって、より芸術的な深みがでて、大きな価値を生むというところでしょう。

毛皮のコートがレモン・ドロップになったといって喜ぶ人はどこにもいないでしょうから、ここが大きな違いです。

この褪色の理屈がおおかた正しいかどうか調べていたところ同じように、このことに興味をもって完璧に書いている方がいらっしゃいましたので⬇にリンクを貼せて頂きます。興味のある方は是非ごらんください。

オリジナル・サンバースト・レスポールの構造
http://lespaulfreak.com/

長澤