【毛皮クリーニング】オガの効果と汚れ具合

今日は毛皮のクリーニングで使う、オガについて書いてみます。

毛皮用のオガは何種類もあり、用途によって使い分けをしているようです。私のところでは、スペースの問題もあり、そんなに何種類ももっていませんが、それでも三種類くらいの、細かいものから粗目のものを持っていて、素材によって使い分けています。

写真を見てもらうと、色が少し違うのが解りますね。左の少し赤みのあるのが新しいものです。右のオガは青みがついていますが、これは、使用済みのもののオガです。

oga

新しい原皮を使って作られたコートなどからは、このように色が変化したオガになることはありません。これは、リフォーム品を溶剤で洗い、オガと一緒にドラムがけして乾かしたときにできた、汚れたオガです。

あの赤みのあるオガが、ここまで色が変わるのです。いかに、普段、気づかずに着ている、大切な毛皮が汚れていいるかが解ります。

毛皮リフォーム時のクリーニングの大事さ

当ブログでは何度も言っていこうと思いますが、リフォーム時が毛皮を徹底的にクリーニングする最大のチャンスなのです。

世に言われているパウダークリーニングなどで、本来の汚れは落ちません。気やすめのようなもので、やっている業者さんには悪いですが、あれでクリーニングとは言えません。コートの中にはオガは入るし、それを取り切ることもできず収められるコートがクリーニングされたとは、とても言えないのです。

以前書いた記事、毛皮のリフォーム前のクリーニングでも書いていますが、真っ黒になった溶剤があるということは、溶剤を絞ったコートの毛や皮にも、まだ、この黒い汚れが残っているということで、それを最後にオガに染みこませながら乾かし、最終的に毛と皮から、汚れを取り去るのです。その証がこの汚れたオガです。

簡単に汚れは取れません。しっかりと手間をかけていくしか、汚れや、臭い、カビなどを取りきる方法はないのです。

参考資料
毛皮クリーニングの問題点

長澤祐一

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