コラボではなく調和

アトリエの紹介のところにも書いてありますが、デジタル化すると便利な部分も多くあり基本的には絶対にすべきだと思っています。しかし、最近やり過ぎることで効率を上げるためのデジタル化が効率を悪くしてしまうこともあり、一度、大きく見直すべきときだろうと判断し、取り組んでいます。

例えば当社アトリエで、なくてはならないCADですが、最近、見直さなければと思うことがひとつあります。CADはデジタルそのもので、長さの単位は0.1mm(アパレルcadでは)まで表示します。これがくせ者です。

普段、私たちのアトリエが使う、紙ベースのパターンでは0.1mmまで計ることはありません。というよりも鉛筆の太さが0.1mmの区別が出来る線が描ける訳ではないので、当然0.1mmの表現はできません。しかし、CADだと小数点第一まで表示しますので、どうしても全てのパターンの寸法を一致させようとしてしまいます。CADを操作していると、どうしてもそこまで拘りたくなります。

パターンを作るものの性とでも言えばいいのでしょうか、普段紙ならわからない誤差が気になってつい修正しようとしてしまいます。受注品については拘らずにやってみようと思い始めたところです。原型については、その後の展開で、そのわずかな誤差が大きな差になりかねないので合わせるしかないのですが、一般の作業については気にせずにやってみることにしました。

CADだけではありません。一般のデータ入力でも、ついつい正確に記録をと思っていると以外に時間も無駄にしてしまい、さらに一つのデータをついつい複数記録をしてしまい時間を無駄にしてしまいます。例えばスケジュール管理、納期管理、作業日程等、書き出すとあっちもこっちもです。そして、以外にデジタル化したはずが、入力ミスや転記ミスで大きなミスが出たりします。データを記載するためのファイルの一本化を徹底してしないと、逆にミスが多くなります。

そして、データの記載場所が一本化されないことで、アナログの道具と同じように、どのファイルに書込んだかを探す結果になり、デジタル化が無駄な時間を作ってしまいます。アナログの道具は目に見えますが、ファイルは見えないので検索してもでてこないときもあり苦労して探します。

最近、このいくつかの落とし穴から、なんとか抜け出そうともがいています。アナログとデジタルのコラボを目指してましたが、今はコラボではなく調和です。

写真は愛機マックプロです。これはほとんど仕事では使ってません。ブログを書いたり、ギターのプロツールス等に使っていて、スピードも早くとても気に入ってます。いまだに解らないところがありますが、とりあえず使えてしまってます。このとりあえず使えてしまってるというところがマックらしい感じがしてます。いまだに本来のdeleteキーの使い方が出来ずにバックスペースとしての使い方しか出来ません。このマック、思いっきり二度程落としてしまい、本体が凹んでますが、まったく壊れる様子がありません。我ながらいつもそうなのですが、大事に使うというよりも使い倒してしまう傾向にあり、もう下取りもしてもらえる状態ではなくなってしまいました。

長澤

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