毛皮の日 2014のお詫び

昨日は、毛皮の日(日本毛皮協会が定めた)でした。そして、なぜか私の誕生日でもあったのです。

納品をたくさん抱えたこの時期にブログを更新するのは、お待たせしているお客様にも申し訳なく思い、書けずにいますが、今日だけ、しばらくぶりに書いてみようと思います。

昨日は家内も仕事から帰ってくるのが遅く、三越から買ってきてくれたお惣菜で、ほんとにささやかな誕生会です。毎年この時期は、ほんとに気が狂うほど忙しく、わずかな時間で乾杯をし家内がバースデーソングを唄ってくれるのです。

一昨年くらいからアコースティックギターを少しずつ弾き始め、昨年フォルヒというメーカーのギターを二本買いました。普段エレキギターを弾いていた私には、アコギでソロギターのように弾くことはとても難しいことで、密かに練習していたのです。もちろん、わずかな時間の中でです。

そして、いつか家内か私かの誕生日にはアコギでソロギターを家内に披露しようと密かに思っていたのです。しかし、今年の私の誕生日にも、それは実現しませんでした。次は、来年の5月の家内の誕生日に弾いてあげれるよう練習してみようと思います。

しかし、家内に披露するといっても、ほどんど、毎日私の練習する曲は、きっと飽きるほど耳にしている家内ですので、披露といえるかどうかわかりませんが、ギターを弾いていて一曲もギター一本で聴かせるものがないのも寂しいので、なんとか、いつかどこかの二人の誕生日のなかで、それが実現すればと願っています。

まだ、まともに、弾けるようになったのは一曲くらいしかありません。もう少しレパートリーを増やしたいのですが、わずかな寝る前の時間のなかではなかなか進みません。

それから一番大事なことをもうひとつ、今、たくさんの受注を抱えています。

なかには三年も待っていただいているヘビーシルバリーのコートのお客様、そして、昨年4月に受けたシェアードミンクのお客様・・。

新たに今年、受けた受注のたくさんのお客様、アトリエの技術を頼っていただき、わざわざ二本松市から川越のこのアトリエにベントレーで来ていただいたお客様・・。

母の毛皮を柔らかくできないだろうか、またはご主人のお母様の形見でいただいたコートがカビや匂いがついてしまい、とれないだろうか??とご依頼いただいたお客様・・。

ミンクを何度もお断りしたシェアードにリメイクしたいとおっしゃられたお客様、色焼けしてしまった、大切なアーミンのコートをリメイクしたいというお客様、他では受けてくれないといわれたチンチラのリメイク・・。

それ以外にも、ほんとにたくさんの依頼が溜まっていて、とにかくお時間をかけなければできないものばかりで、ここにあげたような特殊なものは、ほんとにたくさんの時間を頂いており、この場を借りて、たくさんの迷惑をかけているお客様にお詫びしようと今日だけブログを書くことにいたしました。

丸、二年も三年も待っていただいているもの、以外にも当然、新規受注は受けているわけで、結果としては、お待たせしているお客様を飛び越えて新規受注をこなしているのも事実であり、ほんとうに申し訳なく思っています。

その遅れる理由は多々あり、原皮にこだわれば、一年待っても手に入らないものもあったり、軽く仕上げるために一年かけて、それ用の原皮を調達したり、、、と、お待ちいただくための理由があり、毛皮が一生モノと言えなくなった今の時代に、”一生モノ”と拘った作りを考えれば私の作る以外の時間もかかります。

さらには、リフォームでも、毛よりも大事な皮の部分をなんとか再生して差し上げようと思うと、あれも、これもと、コストなどどこかえ行ってしまい、とことん、リスクを承知でトライするとなると、どうしても落ち着いて時間をかけるしかなく、結果、特に問題のない受注品が先に仕上がってしまうという事態が生まれてしまいます。

毎年、新しい技術を生み出したり発見したりすれば、難題に向かうときには、あれやこれやと手を尽くし、技術の進歩の結果、やれることが多くなり、ひとつの技術で解決しなければ、次の技術でトライして、それを繰り返すというように、使える技術が増えるほど、トライする時間が増えるという事態が生まれ、たくさんお待たせしてしまうという結果になってしまっています。

お待ちいただいているお客様には、待っていて良かったと思っていただけるよう、期待を裏切らない仕上がりにしようと思います。

どうか、いましばらく時間をいただけますよう、何卒よろしくお願いいたします。

次回更新は来年、今抱えている依頼が終わったら、またブログを書こうと思います。
ヘビーシルバリーや20年以上前のチンチラをフヤフヤにしたものなと、たくさんの動画でお見せ致します。

長澤祐一

 

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